高校留学のニュース
これまでインターネットというと、すごくインターナショナルなネットワークがイメージされてきました。
ホワイトハウスのホームページを見られたり、アメリカのどこかの大学の研究室にあるコーヒーポットにどのくらいコーヒーが残っているのかを世界中から見ることができたり、というのがインターネットのイメージでした。
ところが最近、米国ではインターネットがきわめてローカルなネットワークになりつつあります。
たとえば、M社が運営しているサイドウォークなどはその代表的です。
なものです。
サイドウォークサイドウォークでは今後、コンテンツはより広い分野に拡大され、たとえばアクセスした人が住宅リフォーム業者を検索したり、ビデオカメラを購入しようとする際に、ローカルな販売店からオンラインショッピングサイトまでを検索することなども可能になります。
さらにこの検索結果から、ソニーのビデオならどこの店が一番安く、どこの店で今その商品がセールになっている、という情報も得ることができるのです。
サィドウォークのシステムは、チラシや3行広告などを行うローカルなビジネスにとってみれば、消費者が商品を必要としているちょうどその時に、ターゲットとしてとらえることを可能とするものです。
実際に商品を探そうとする消費者が、商品情報を得るためにこのシステムを利用するわけですから、ターゲットへのメッセージ的中率は一〇〇%となります。
サイドウォークのビジネスでM社は広告媒体、スポンサーに対するコンテンツ作成という二つのサービスから収入を得ることができます。
現在、展開されているサイドウォークサイトにおいては、すでに五〇〇〇社以上のローカルスポンサーが確保されています。
またナショナルレベルのスポンサーとしては、U航空、B&N、B社など大企業との契約も行われています。
このようにM社ではローカルな情報をふんだんに奥深く提供することによって、ローカルなビジネスまでをもインターネットワールドに取り込んでいくことを狙っているのです。
そこには無限のビジネスが眠っています。
インター、ネットへのアクセスプロバイダー、広告、コンテンツデザイン、オンラインショッピングのシステム構築、認証サービス、デジタルマネーなどなど……そこから派生するすべてのビジネスを一手に掌握することも不可能ではないでしょう。
これこそまさにeビジネスの醍醐味と言えます。
昔から「時代は繰り返す」と言います。
リバイバルと言われるような流行現象がそれにあたります。
最近の米国の例では、ニュービートルがもっとも良い例と言えるでしょう。
ニュービートルというはV社が九八年再び米国で売り始めた、「かぶと虫」スタイルのフォルクスワーゲンです。
米国において最初にビートルが売り出されたのが一九六八年でした。
当時、若者であったベビーブーマー世代の圧倒的な支持を得て、ビートルは瞬く間に米国中を走り回るようになりました。
巨体でデコラティブなアメリカ車とは対照的に、シンプルで小さいビートルは、カウンターカルチャー時代のヒッピーたちの象徴としても有名になりました。
そして今再びリバイバルしたニュービートルは長期間納車待ちの大ヒットとなっています。
ビートルの愛橋あるボディデザインやシンプルな内装などの思想はそのままニュービートルに受け継がれており、運転席の脇にはバラを差しておくための花瓶まで付けられています。
しかし一枚皮をむくと、そこには最新のテクノロジーを駆使した様々なメカニズムが詰め込まれて、力強く現代的な乗り心地と居住性のよさが実現されているのです。
昔のものが再現されてそのまま再発売されているのではないことに注目すべきです。
つまり、三〇年前に人々がビートルに抱いていたイメージはそのまま残しながら、見事に現代的な味付けを施すことに成功しているのです。
三〇年前に初代のビートルを購入した人にとっては、懐かしさがニュービートル購入の強い動機となり、ビートルの思想は若い人たちにとってはかえって新鮮なショックとなって購買意欲をくすぐることになります。
米国においては、こうしたノスタルジアが大きなトレンドとなりつつあります。
その背景には、あまりにも早すぎる変化に人々が疲れ始めている、ということが言われています。
懐かしさが心地よさ、安心感につながっているのです。
たしかに以前は米国で起こったことがある程度の時間差をおいて、日本で起こっていましたから、米国での状況をしっかり把握してから、それを日本化して、適切な対応策をとっていけるだけの時間的余裕もありました。
またその時差を利用して、様々なビジネスが成り立っていたような時代もありました。
でも特にここ数年、テクノロジーがビジネスに大きな影響を持つようになって以降、その変化のスピードは加速しており、海外、特に米国で起こったことが日本に上陸するまでこれまでの章で書いてきたことは、言うまでもなくほとんどが米国での先端的な例です。
しかしもしも、それが自分の生活している日本には関係ない、遠く離れたよその国の出来事である、などと考えていたら、激しく動いているこの時代からおいていかれるのは確実です。
時代は動いています。
そしてそのスピードはどんどん速くなっています。
これは誰もが感じ始めていることだと思います。
世界は一つになって動き始めていますが時差はどんどん短縮化されています。
しかも競争は日本国内だけに限定されない時代になっています。
すべてのビジネスが国際的な競争の渦に、いやおうなく巻き込まれようとしています。
中でも現在の米国企業は、好景気に支えられて、世界中から素晴らしい才能を集めており、海外企業を相手にして勝利することのできる充分な力を備えていますし、自国内競合と激しい変化の中を生き抜いてきただけに、未来を見通す力を持ち始めています。
そして何よりも、彼らはeビジネスによって、完全武装しているのです。
それに比べて、現在の日本企業はどうでしょうか。
バブルに浮かれて足元を見失ってしまった上に、今はリセッションの中で溺れそうになっています。
なぜそうなってしまったのか。
それは未来を見る目を持とうとしなかったためではないでしょうか。
今だけを見て稼いでいればそれでいいというような時代はもう過去のものになっています。
未来を考える人がいなかったことが、日本の悲劇の始まりだったのではないでしょうか。
時代は常に変わっているのです。
ず−つと昔、B・Dが歌っていたように。
では時代の風ははたしてどこに向かって吹いているのでしょうか。
時代の風がどこに向かって吹いているのか。
ビジネスにおいて勝ち抜くためには、それを知ることが一番大切なことであるのは、今更あらためて言うまでもないかもしれません。
しかし日本で生活していると、それを知ることは案外難しいのではないでしょうか。
日本の狭い国の中でわんわんと反響しながら、一度に起こってしまうので、その整理と消化とにエネルギーを費やしてしまい、落ちついて考えている余裕がなくなってしまうように思えるのです。
幸いなことにここ数年、私は日本と米国とを往復しながら、そうしたことを第三者的な立場で眺めることのできる機会に恵まれていました。
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